財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

研究報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の研究報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。 ダウンロードの際には、当サイトの利用規約を遵守の上ご利用ください。

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
H17001
タイトル
77kV架空送電線用低コスト・高強度続流遮断型アークホーンの開発(その2) −実証装置の開発−
[Title]
Development of Low-Cost High-Strength Fault Current Interrupting Arcing Horns For 77 kV Overhead Transmission Lines (Part 2) - Development of Demonstration Device -
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背 景
77 kV 架空送電線用続流遮断型アークホーンは故障電流を交流1 サイクル以内に遮断する雷害対策装置であり,停電や瞬時電圧低下の低減に大きな貢献を果たしている。これまでに地絡型注1)と短絡型注2)の2種類が開発されているが,昨今では実線路での適用実績を踏まえた改良ニーズが高まっている注3)。地絡型については,過大な短絡電流が流れて
も遮断部が破損せず,取付範囲に制限を課さない高強度化が望まれている。短絡型については,コストに応じた雷害対策オプションの充実を図るため,酸化亜鉛型避雷アークホーンと比較して一層の低コスト化が求められている。
目 的
地絡型と短絡型の中間的な性能を持ち,低コストと高強度の両立を果たす,77 kV 架空送電線用続流遮断型アークホーンの実証装置を開発する。
主な成果
1. 低コスト化に向けた遮断部構造の簡素化遮断部の溶発現象を考慮した数値流体解析手法注4)を活用し,遮断性能と耐破壊性能に有利な遮断部の構造を見出した。その結果,現行短絡型と比較して遮断部の本数が2 本から1 本へと簡素化され,装置の低コスト化が図られた。
2. 高強度化に向けた圧力開放穴と招弧ホーンの導入過大な短絡電流が流れた際に遮断部の損傷を抑制する機構として,圧力開放穴と招弧ホーンを導入した。圧力開放穴から噴出したアークが招弧ホーンに移行し,遮断部内部の圧力が低減した結果,装置の高強度化が図られた(図1)。
3. 電気的・機械的性能の評価短絡試験により,遮断電流は7 kA,遮断時間は2 回目の動作まで交流0.5 サイクルを実現することを確認した。防爆電流は31.5 kA を達成し,関西電力77 kV 系統の最大短絡電流と同等であることから,取付範囲が限定されない。短絡故障の後に同一箇所で一線地絡故障が発生することを想定した試験では,7 kA を3 回遮断した遮断部も20 kA を1 回印加した遮断部も,465 A を繰り返し3 回遮断することを確認した(表1)。また,インパルス試験により,50 % フラッシオーバ電圧,がいしとの絶縁性能比較,
開閉サージ耐電圧について,実線路に適用する上での問題はないことを確認した。
4. 導入コストの評価
これまでは鉄塔若老の両方に続流遮断型アークホーンを取り付けていたが,いずれか一方を鳥害防止ホーン注5)に置き換えて続流遮断型アークホーン側でフラッシオーバする
ように絶縁協調を図ることにより,導入コストは現行短絡型の60 〜 80 % 程度に低減できる見込みである(表1)。以上より,低コストと高強度の両立を果たす,77 kV 架空送電線用続流遮断型アークホーンの実証装置を開発した。
今後の展開
本報告の開発品を関西電力の実線路にて試験採用する予定である。
[Abstract]
Fault Current Interrupting Arcing Horns (FCIAH) for 77 kV overhead transmission lines are a countermeasure against lightning damage which break fault current within an AC cycle, and greatly contribute to reducing power interruption and instantaneous voltage drop. In this report, novel low-cost high-strength FCIAH applicable to field demonstration are developed based on a high-strength prototype in the previous report. The novel FCIAH have achieved the breaking current of 7 kA, the current breaking time of a half AC cycle until second interruption, and the explosion-proof current of 31.5 kA. The installation cost is expected to be 60 to 80 % of the existing FCIAH for short-circuit faults on 77 kV overhead transmission lines.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2017
発行年月 [Issued Year / Month]
2018/07
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

大高 聡也

電力技術研究所 高エネルギー領域

岩田 幹正

電力技術研究所 高エネルギー領域

三坂 英樹

電力技術研究所 高電圧・絶縁領域

粟津 隼人

関西電力株式会社 電力システム技術センター 架空送電グループ

西川 栄一

関西電力株式会社 姫路電力部 姫路電力所

中西 達也

日本カタン株式会社 技術部 設計技術課

上村 健太郎

日本カタン株式会社 購買部 購買課

上原 実

日本カタン株式会社 技術部 設計技術課

キーワード [Keywords]
和文 英文
続流遮断型アークホーン Fault Current Interrupting Arcing Horns
架空送電線 Overhead Transmission Line
Lightning
数値流体解析 Computational Fluid Dynamics
ガラス転移点 Glass Transition Temperature
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