財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

研究報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の研究報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。 ダウンロードの際には、当サイトの利用規約を遵守の上ご利用ください。

※ PDFのファイルサイズが大きい場合には、ダウンロードに時間がかかる場合がございます。 ダウンロードは1回のクリックで開始しますので、ダウンロードが完了するまで、複数回のクリックはなさらないようご注意願います。

研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
H19004
タイトル
高電圧直流分野における固体絶縁技術の課題調査 −絶縁体の帯電現象と空間電荷計測−
[Title]
Literature Survey of Research Issues on Solid Insulation Technologies in High Voltage Direct Current Fields
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背景
分散型電源や洋上電源の増加:広域・長距離連系のための送電設備・変換設備が欧米で増加し:国内でも:中・低圧階級を含めて:従来の交流技術で構築された電力流通システムに直流技術を併用する検討が進められている。固体高分子や油含浸物による電気絶縁技術(以下:固体絶縁技術という)は:この直流送配電機器の基盤として今後ますます重要になる。しかし:直流技術が検討される応用分野は広い上:特に固体絶縁技術の知見が散逸している。そのため:直流送配電分野に求められる固体絶縁技術を基礎と応用の両面から体系化し:そのための技術開発の状況を明確にする必要がある。

目的
文献調査を通じ:次世代の直流送配電分野に求められる固体絶縁技術を整理し:その技術の高度化に向けた技術課題を明らかにする。

主な成果
1. 次世代の直流送配電分野における固体絶縁技術の位置付け
国内外の学術委員会報告:国際規格および研究開発に関する計270編の文献を調査し:既存の直流設備における固体絶縁技術の現状を整理した(表1)。高電圧直流電界下では:固体絶縁システム内部の電界分布が帯電現象や導電率の変化により変歪する。この作用は絶縁箇所ごとに異なり:絶縁部内部への空間電荷蓄積や部分放電による界面帯電などの現象解明が重要となる。一方:この電界変歪の原因を計測する技術を俯瞰すると(表2):空間電荷蓄積と部分放電どちらの計測技術についても一定の基礎データが蓄積されつつあり:今後の研究課題として:現象の詳細メカニズムや劣化の進展様相を解明する計測手法が求められることが分かった。

2. 空間電荷分布測定装置の活用方法の検討
絶縁体内部および界面に蓄積した電荷を検出する空間電荷分布計測装置は:電界分布計測にも応用できる。そこで:この装置の開発状況を俯瞰した(表3)。ケーブル本体に対しては:その形状に合わせた装置が開発されており:絶縁破壊の瞬間が捉えられる高速測定技術の導入が望まれる。部分放電の様相解明には:過渡電圧との同期測定や:絶縁システム内の導電率分布を評価する電流同時測定などが有効と考えられる。
[Abstract]
A literature survey was conducted for committee reports: international standards and scientific papers to coordinate solid insulation technologies needed for power distribution and delivery in high voltage direct current field. Electric field distribution in solid materials under dc voltage would be distorted due to charging phenomena or distribution in conductivity. This effect differs in insulation location of specific power equipment: and investigations are required particularly for internal charging due to space charge accumulation as well as interfacial charging due to the occurrence of partial discharges. Attentions to space charge distribution measurement devices are considered to be increasing: since they can detect both internal and interfacial charging. Several devices developed to fit to the cable shape are now expected to introduce high speed measurement techniques: in order to observe the breakdown moment and to investigate the relation with space charge accumulation. Synchronous measurement with transient voltage as well as evaluation of conductivity distribution in solid insulation system by simultaneous external circuit current measurement are the techniques expected to elucidate the surface charging and related partial discharge occurrence.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2019
発行年月 [Issued Year / Month]
2020/03
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

布施 則一

電力技術研究所 固体絶縁・劣化現象領域

森田 翔亮

電力技術研究所 固体絶縁・劣化現象領域

高橋 俊裕

電力技術研究所 固体絶縁・劣化現象領域

高橋 紹大

電力技術研究所 固体絶縁・劣化現象領域

キーワード [Keywords]
和文 英文
高電圧直流送電 High voltage direct current transmission
固体絶縁 Solid insulation
部分放電 Partial discharge
空間電荷 Space charge
文献調査 Literature review
Copyright (C)  Central Reseach Institute of Electric Power Industry. All Rights Reserved.