電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

※ PDFのファイルサイズが大きい場合には、ダウンロードに時間がかかる場合がございます。 ダウンロードは1回のクリックで開始しますので、ダウンロードが完了するまで、複数回のクリックはなさらないようご注意願います。

電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

L04003

タイトル(和文)

低線量率放射線長期照射による適応応答 -内因性脾コロニー形成およびDNA損傷量を指標として-

タイトル(英文)

Radiation Adaptive Response Induced by Prolonged Low Dose-Rate Irradiation

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

放射線適応応答は短い時間の低線量放射線によって誘導される抵抗性と認知されてきた。しかしながら、放射線のリスクを評価するためには、低線量率長期照射による影響がより重要である。我々は造血幹細胞の放射線感受性とX線誘発DNA損傷量という指標から低線量率長期照射による放射線適応応答の誘導について評価を行った。その結果、低線量率長期照射が60日の時点で造血幹細胞の放射線抵抗性が観察された。また脾臓細胞のDNA損傷量は低線量率長期照射によって軽減されることが明らかとなった。これらの結果から、マウスは低線量率放射線を照射されることで何らかの放射線抵抗性を獲得する機構を備えていることが示された。

概要 (英文)

The radiation adaptive response has been shown to be an acquired resistance induced by low dose radiation. For an estimation of radiation risk, however, the effects of prolonged low dose-rate irradiation should be more important. We evaluated the radiation adaptive response induced by low dose-rate radiation in terms of the radiosensitivity of hematopoietic stem cells and the amount of initial DNA damage induced by high dose X-rays. After the low dose-rate irradiation for 60 days the stem cells showed maximum radioresistance. Initial DNA damage in spleen cells was reduced by pre-irradiation at low dose-rate. These results indicated that the mice responded to the low dose-rate irradiation to develop certain kinds of radioresistance.

報告書年度

2004

発行年月

2005/08

報告者

担当氏名所属

大塚 健介

原子力技術研究所低線量放射線研究センター

酒井 一夫

原子力技術研究所低線量放射線研究センター

キーワード

和文英文
低線量放射線 Low dose radiation
低線量率 Low dose rate
内因性脾コロニー Endogenous spleen colonies
放射線適応応答 Radiation adaptive responses
コメットアッセイ Comet assay
Copyright (C) Central Research Institute of Electric Power Industry