財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

研究報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の研究報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。 ダウンロードの際には、当サイトの利用規約を遵守の上ご利用ください。

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
L20002
タイトル
放射性廃棄物処分におけるベントナイト層の透水係数の合理的な品質管理手法の提案−地球統計学手法の適用性に関する検討−
[Title]
Proposal of reasonable quality control method for hydraulic conductivity of bentonite layer in radioactive waste disposal - Applicability of geostatistical methods for quality control -
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背景
放射性廃棄物処分施設の人工バリアには、締め固めたベントナイト系材料(ベントナイト層)の使用が想定される。ベントナイト層の透水係数の品質は、マクロ透水係数の評価によって管理することができる。ただし、マクロ透水係数は、ベントナイト層の複数点の透水係数に基づき、浸透流解析等の数値解析によって算出しなければならない。つまり、マクロ透水係数を精度よく評価するためには、ベントナイト層のミクロな透水係数の分布を精度よく推定することが重要となる。試験によって得られる透水係数分布の推定精度には測定点数が大きく影響する。測定点数が多いほど推定精度が高くなるが、一方で測定に掛かる時間や労力の増大が懸念される。施工現場における品質管理の実作業負荷の観点から、透水係数分布を合理的に推定可能な手法として地球統計学手法の活用が期待されるが、現場への適用性については明らかにされていない。

目的
地球統計学手法や測定点数の違いが透水係数分布の推定精度とマクロ透水係数に与える影響を定量的に把握し、ベントナイト層の透水係数の品質管理に対する地球統計学手法の適用性について解析的に見通しを得る。

主な成果
1. 透水係数分布の推定精度の比較:仮想的な透水係数分布(真の分布)から測定点をランダムに決定し、その位置における透水係数を地球統計学分析の入力値として透水係数分布を推定した。その結果、いずれの地球統計学手法(OK、KED、SGSIM)でも測定点数の増加に伴い推定精度が高くなり、点数が10の場合はKED、100の場合はKEDに加えてSGSIMの精度が高いことが示された。
2. マクロ透水係数への影響の比較:測定点での透水係数は、ベントナイト層からコアサンプリングした試料から取得し、コアサンプリング箇所(測定点)はベントナイト系材料で埋め戻すことを仮定して、マクロ透水係数への影響を評価した。その結果、測定点数の増加に伴いマクロ透水係数が増加する傾向が示された。他方、地球統計学手法の影響はほぼ認められなかった。
3. 現場作業を想定した地球統計学手法の適用性:透水係数の実測でコアサンプリング(破壊分析)を行うとマクロ透水係数を増大させる恐れがあるため、コアサンプリングの点数が少なくても推定精度が高いKEDが品質管理手法の候補となり得る。他方、透水係数と相関性のある有効粘土乾燥密度を実測する場合は、非破壊測定のためマクロ透水係数への影響はない。また、測定が容易で透水係数よりも測定点数を増やすことができるため、KEDと推定精度がKEDよりも高いSGSIMが品質管理手法の候補となり得る。
[Abstract]
Macro-hydraulic conductivity, which is equivalent to hydraulic conductivity when an entire bentonite layer is regarded as an element with uniform hydraulic conductivity, can be used as an index for the quality control of the hydraulic conductivity of the bentonite layer in a radioactive waste disposal facility. To evaluate the macro-hydraulic conductivity, it is necessary to accurately estimate the hydraulic conductivity distribution by laboratory experiment. This may lead to increases in the economical and temporal costs of evaluating the hydraulic conductivity distribution. From the viewpoint of quality control work at a construction site, a method that enables us to reasonably estimate the hydraulic conductivity distribution is expected to be developed. This study aims to clarify the practical applicability of geostatistical methods to the quality control of the hydraulic conductivity of a bentonite layer. When measuring the hydraulic conductivity, kriging with an external drift (KED), which has a high accuracy of estimating the hydraulic conductivity distribution even if the number of measurement points is small, can be a candidate geostatistical method. It is easier to measure the effective clay dry density as an alternative parameter of the hydraulic conductivity than to measure the hydraulic conductivity, leading to an increase in the number of measurement points. This suggests that, in addition to KED, sequential Gaussian simulation can be a candidate geostatistical method.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2020
発行年月 [Issued Year / Month]
2021/03
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

中林 亮

原子力技術研究所 放射線安全研究センター

渡邊 保貴

地球工学研究所 バックエンド研究センター

横山 信吾

地球工学研究所 バックエンド研究センター

杉山 大輔

原子力技術研究所 放射線安全研究センター

キーワード [Keywords]
和文 英文
地球統計学 Geostatistics
クリギング Kriging
ベントナイト Bentonite
透水係数 Hydraulic conductivity
品質管理 Quality control
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