財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
N20004
タイトル
複素比抵抗測定を用いた土の種類判別法の開発 ―4種の採取土に対する適用性の検討―
[Title]
Development of a determination method of soil types using complex resistivity measurement -Applicability study for four types of sampling soil-
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背  景
土の種類は地盤改良の要否判定や工法選定の参考資料となるため、その判別は重要である。土の種類の判別は、スウェーデン式サウンディング試験 (SWS試験)の際に実施されることが多いが、その精度は実施者の経験に大きく依存する。また、標準貫入試験により採取した試料に対して物理試験および観察を基に判別する方法は、高価かつ長期間を要する。一方、複素比抵抗測定は簡易的かつ客観的に土の電気特性を詳細に把握できるため、判別に活用できる可能性がある。
目  的
土の種類と複素比抵抗の関係を、土の試料に対する測定実験から定量的に明らかにし、この関係に基づく判別方法を開発する。
主な成果
(1) 土の種類による複素比抵抗の差異の明確化
我孫子市および若狭町の2箇所において、まず標準貫入試験に基づく土の種類判別を行い、関東ローム、粘性土、砂質土、および腐植土が含まれることを確認した。次にオールコア試料を採取し、これら4種類の土が測定点として含まれるように位置を変えながら、4電極[1]を用いた複素比抵抗測定を行った。その結果、土の種類によってコールコールプロット注1)および周波数依存性に差異があることが明らかとなった(図1)。
(2) 土の種類の判別フローの提案
複素比抵抗から取得した直流比抵抗とその時の周波数などの値に基づき、土の種類ごとにマハラノビスの距離注2)を算出して判別境界を設定した。さらにその精度を正答率注3)を算出して確認した。一例として、直流比抵抗を取る時の周波数を用いて粘性土と腐植土を判別した(図2)。このような手順を段階的に適用することによって、4種類の土を判別するフローを提案した(図3)。これにより、従来のSWS試験実施者による経験的判断では困難であった関東ローム、粘性土、腐植土の判別を客観的に行うことが可能となった。
今後の展開
より多くの試験実施により、提案した判別法の多様化と精度向上を図るとともに、SWS試験後の孔に挿入する検査棒を用いた複素比抵抗測定の可能性を検討する。

注1) 電流に対する電位の位相のずれを含む比抵抗情報を複素数平面上に示したプロット。
注2) ばらつきの程度を考慮した平均値から測定値までの距離。
注3) サンプルデータ数に対する判別で正解したデータの数の割合として定義される。
[Abstract]
It is crucial to develop a simple determination method of soil types since the stability of the ground varies depending on the soil type. As a simple method for evaluating soil property, it is known that Swedish weight sounding (SWS) test can evaluate bearing capacity and stratum boundary. However, a determination of soil types by the test highly depends on experiences of the inspector. In this study, to develop an objective determination method of soil types, the complex resistivities of the boring cores from 2 sites are measured every 10cm in depth using the four-probe method with Wenner arrangement. As a result, the property of complex resistivity changes according to the soil types, including Kanto loam, sand, clay, and humus soil. Using this method, we succeed in proposing the determination flow of soil types using the complex resistivity.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2020
発行年月 [Issued Year / Month]
2020/10
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

金光 俊徳

地球工学研究所 構造工学領域

近者 淳史

株式会社JFDエンジニアリング

田澤 祐二郎

材料科学研究所 電気材料領域 (2020年9月6日 退職)

小野 新平

材料科学研究所 電気材料領域

キーワード [Keywords]
和文 英文
複素比抵抗 Complex resistivity
土の判別 Soil determination
マハラノビスの距離 Mahalanobis distance
電気二重層 Electric double layer
電気化学的測定 Electrochemical measurement
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