財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
O18007
タイトル
均質化解析システムによる亀裂の進展を考慮した岩盤の強度評価
[Title]
Strength Evaluation of Rock Mass Considering Crack Propagation using a Homogenization Analysis System
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背景
原子力発電所などの重要構造物周辺の斜面や基礎地盤の安定性評価において,岩盤の力学特性は十分に保守性が見込まれてきた.しかし,新規制基準においては安全裕度や地震時のリスク評価が求められており,このため,岩盤の力学特性のバラツキや異方性といった保守性の定量的な評価が必要とされる.この定量評価に資することを目指した数値解析手法の一つとして,均質化理論に基づく岩盤物性評価法が開発されているが,亀裂の進展などの影響が考慮されていないため,強度特性評価が過度に保守的であった.

目的
均質化理論に基づく岩盤の強度特性評価の精度向上のために,亀裂の進展を考慮することにより,岩盤の強度特性を評価する方法を開発する.

主な成果
1.亀裂進展を模擬する弱層スイッチモデルの概念と亀裂進展解析への適用
亀裂は連続体の弱層としてモデル化し,亀裂の進展は,対象領域の荷重あるいは強制変位の漸増に伴って基質部の要素応力が材料の破壊規準を満たしたときに要素に亀裂が発生するとして,この要素を弱層に置換するスイッチモデルで表現した.弱層スイッチモデルを,不連続面を有する人工軟岩の平面ひずみ圧縮試験に適用した結果,応力ひずみ関係に対応した亀裂の進展状況は実験と解析で良く一致し,破壊時のピーク強度に対する弱層スイッチモデルの有効性を確認した.

2.弱層スイッチモデルを用いた強度の検討と巨視的破壊規準の評価
不連続面を有するユニットセルに対し巨視的ひずみを与える数値試験を実施し,あらゆる方向からの巨視的ひずみに対して亀裂の進展とユニットセルの強度との関係を調べ,新たな強度評価法を検討した.その結果,亀裂がユニットセルを貫通するまでの応力の最大値を,新たに貫通破壊時の強度として定義し,これをもって巨視的破壊規準に適用できる可能性を示した.貫通破壊時の強度は,初期破壊の強度に比べて大きくなるものが8割程度あり,増加程度はひずみの方向によって異なる.さらに,貫通破壊時の強度をもとに,従来の降伏曲面を2次曲面近似する方法へ適用したが,必ずしも精度のよい近似曲面は得られなかった.精度のよい近似のためには,改良の余地がある.

今後の展開
貫通破壊の降伏曲面近似に改良を加えるとともに,実岩盤での強度評価へ適用し,弱層スイッチモデルの妥当性を検証していく.
[Abstract]
In order to improve the accuracy of strength property evaluation of rock mass which is based on homogenization theory, we developed a method to evaluate the strength characteristics of rock by considering crack propagation. Crack was modeled as a weak layer of continuum and crack propagation was expressed as a weak layer switch model which replaces weak layers when the element stress of the rock mass part excluding the weak layer satisfies the failure criterion of the material. The weak layer switch model was applied to plane strain compression test on artificial soft rock with discontinuous plane. As a result, the crack propagation corresponding to the stress-strain relationship well agrees with the experiment and the analysis, and the effectiveness of the weak layer switch model for the peak strength at fracture was confirmed. Furthermore, a numerical test giving macroscopic strain to the unit cell having a discontinuous plane was carried out, and the relation between the crack propagation and the strength of the unit cell was investigated about macroscopic strain from all directions. As a result, it became clear that the maximum value of the stress before the crack penetrates the unit cell can be handled as the strength at the time of the penetration fracture. About 80% of the strength at the time of penetration fracture becomes larger than the strength of the initial fracture, the degree of increase varies depending on the direction of strain.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2018
発行年月 [Issued Year / Month]
2019/05
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

小早川 博亮

原子力リスク研究センター 自然外部事象研究チーム

島村真介

電力計算センター 技術営業本部 解析技術室 数理解析部

キーワード [Keywords]
和文 英文
均質化法 Homogenazation method
岩盤 Rock mass
巨視的破壊規準 Macroscopic failure criteria
亀裂進展 Crack propagation
数値解析 Numerical analysis
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