財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

研究報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の研究報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。 ダウンロードの際には、当サイトの利用規約を遵守の上ご利用ください。

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
O20011
タイトル
原子力施設における区画火災性状予測ゾーンモデル(BRI2-CRIEPI)の開発
[Title]
Development of Fire Zone Model BRI2-CRIEPI for Compartments in Nuclear Power Plants
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背  景
原子力発電所を対象とした火災PRAにおける現実的な火災進展シナリオ評価では、信頼性が高く合理的な火災評価モデルの適用が重要である。火災評価モデルのうち、ゾーンモデルは計算手法の簡潔性と計算精度のバランスが良く、自然換気を対象とした建築火災では実績があるものの、機械換気により空調管理された原子力施設を対象とした解析能力の評価例は少なく、実用的なゾーンモデルの開発が急務である。
目  的
機械換気条件下における換気支配型区画火災性状の特性を考慮したゾーンモデルBRI2-CRIEPIを開発し、PRISME試験を対象とした検証解析を実施する。
主な成果
1. BRI2-CRIEPIの開発
我が国の建築火災で実績のあるゾーンモデルBRI2002を基盤に、機械換気条件下の区画火災性状の特性を新たに反映したBRI2-CRIEPIを開発した。
(1) 機械換気に特有なファン特性:ファンカーブモデルの導入により、燃焼ガスの熱膨張に伴う内圧や換気流量の変動の予測を可能とした。
(2) 火源強度の区画内酸素濃度依存性:火源の質量減少速度とプルーム周囲酸素濃度の関係をモデル化し、区画内酸素濃度に応じた発熱速度の予測を可能とした。
(3) 複数火源:複数の火源室からの発火を考慮し、複数の火災区画が連結する場合に異なる区画で複数の火災が発生したシナリオへの対応を図った。
(4) 熱フィードバック効果:高温の周囲(例えば、煙層や天井、周壁等)から火源への入射熱を考慮し、燃焼速度の増加や区画の高温化の予測を可能とした。
(5) ケーブル火災:ケーブル火災伝播モデル(FLASH-CAT)、を導入し、多段積水平ケーブルトレイ火源の火災進展評価が可能となった。
(6) 消火設備:液滴蒸発モデルによる散水冷却効果を導入し、ウォータースプレー式消火設備稼働時の冷却効果の予測を可能とした。
2. PRISME試験データを用いた適用性評価
PRISME試験を対象として、複数区画・複数火源火災、水平ケーブルトレイ火災、散水冷却試験等を対象とした検証解析を実施し、解析能力の適用範囲を確認した。
今後の展開
仮置可燃物火災、階段や廊下等の複雑な区画における火災伝播、CO2やハロンガス全域消火、ターゲット損傷モデル等の解析機能を追加し、BRI2-CRIEPIの高度化を図る。
[Abstract]
In implementing the fire PRA for nuclear power plants (NPPs), highly predictive fire model has been required for more realistic fire scenarios and fire risk assessment. To meet the needs from the power industry, fire zone model BRI2-CRIEPI was developed and has been continuously improved for the fire analysis of NPPs. For the fire analysis under mechanically-ventilated conditions specific to NPPs, the relation between room pressure and ventilation rate (fan-curve) was introduced. In addition, to improve the calculation accuracy for the compartment fire, oxygen concentration dependent model (correlation between mass loss rate and oxygen concentration near flame base), heat feedback model (thermal radiation effect from the fire, hot smoke layer and surrounding wall surfaces to the burning surface), simplified heat transfer model for a pool fire pan were introduced. For the analysis of cable fire, FLASH-CAT model was introduced. The analysis of multiple horizontal cable tray fire was possible by considering the constant initial values such as upward fire propagation time and horizontal fire spread rate. On the other hand, evaporating-droplet model was introduced to predict the cooling effect by water spray in the fire compartment. The prediction results were verified with full-scale compartment fire test results. As a result, the prediction values for the burning rate and zone temperature were well consistent with the test results.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2020
発行年月 [Issued Year / Month]
2021/04
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

池 正熏

原子力リスク研究センター リスク評価研究チーム

白井 孝治

原子力リスク研究センター リスク評価研究チーム

田坂 光司

原子力リスク研究センター リスク評価研究チーム

宇田川 敏子

地球工学研究所 バックエンド研究センター

長田 泰典

原子力リスク研究センター リスク評価研究チーム

キーワード [Keywords]
和文 英文
火災ゾーンモデル Fire zone model
機械換気 Mechanical ventilation
熱フィードバック Heat feedback
ケーブルトレイ Cable tray
液滴蒸発モデル Evaporating-droplet model
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