財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
Q18010
タイトル
電気自動車搭載リチウムイオンバッテリーの劣化診断技術の開発 −バッテリー簡易劣化診断手法の提案−
[Title]
Development of degradation diagnosis technology for lithium ion battery equipped with electric vehicle - Proposal of simple battery degradation diagnosis method -
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背 景
運輸部門でのCO2排出削減が期待され、電気自動車(EV)の普及が進められている。EVに搭載された駆動用組電池(バッテリー)は経年劣化により放電可能容量が減少し、一充電走行距離は短くなるが、現状ではEVユーザーにおいてバッテリーの劣化状態を定量的に把握することが難しい。加えて、近年注目されているEV搭載バッテリーの二次利用において、利用可能な中古バッテリーを選別するにあたり、その劣化状態を把握し、残存価値を評価することは重要である。
目 的
EV走行データを取得・解析し、EVバッテリーの経年劣化状態を定量的に把握するための簡易劣化診断手法を提案する。
主な成果
当所で試作した補助コンビネーションメーター )を搭載し、電力会社の業務等で使用されているEV(日産・LEAF)計6台の走行試験を定期的に実施した。計測したデータを取りまとめ、解析し、以下のことがわかった。
1.1秒間隔で計測されたバッテリー電流・電圧値から、放電容量 )に対するバッテリー電圧特性を求めた(図1)。各放電状態での放電側の電流・電圧データを抽出し、その相関から「見かけの抵抗値」を算出した(図2)。
2.放電容量と「見かけの抵抗値」との相関から、図3に示す回帰直線のy切片である「SOC )100%での見かけの抵抗値」を求めた。「SOC100%での見かけの抵抗値」は355Vカット放電容量 )に対してある程度の相関は確認できたが、バッテリー温度の影響も確認された(図4)。
3.図4におけるバッテリー温度の影響を調べるため、「SOC100%での見かけの抵抗値」の対数 )、平均バッテリー温度の逆数5)および355Vカット放電容量の3要素で重回帰分析を行ったところ、3者の間には強い相関が確認できた。
4.上記の結果より3次元相関マップを作成し、これを用いて日常的な走行でのデータから簡易的にバッテリーの容量低下を推定することができる手法を提案した(図5)。
[Abstract]
In electric vehicles (EVs), the battery capacity is reduced over time due to degradation. This degradation is difficult for EV users to quantitatively assess on a regular basis. We developed a new device that collects data on vehicle states (including battery current, voltage, and temperature), and we propose a simple battery degradation diagnosis method of the EV battery capacity by analyzing the EV driving test data collected by this device. From the battery current and voltage value, the battery voltage characteristics were obtained. The current and voltage data on the discharge side in each discharge state were extracted and "apparent resistance" was calculated from the correlation. Based on the correlation between the discharge capacity and the "apparent resistance", the "apparent resistance at SOC 100%" was calculated. Multiple regression analysis was performed with three factors: logarithm of "apparent resistance at SOC 100%", reciprocal of average battery temperature and square root of elapsed days. As a result, a strong correlation was confirmed. From the above results, "apparent resistance at SOC 100%" is considered to be effective for diagnosing the internal resistance of the battery.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2018
発行年月 [Issued Year / Month]
2019/06
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

紀平 庸男

材料科学研究所 電気化学領域

名雪 琢弥

エネルギーイノベーション創発センター 配電システムユニット

池谷 知彦

材料科学研究所

キーワード [Keywords]
和文 英文
電気自動車 Electric vehicle
リチウムイオン電池 Lithium ion battery
劣化診断 Degradation diagnosis
放電容量 Discharge capacity
内部抵抗 Internal resistance
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