財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

研究報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の研究報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。 ダウンロードの際には、当サイトの利用規約を遵守の上ご利用ください。

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
Q20003
タイトル
フェーズドアレイ超音波法を用いた亀裂検出性に関する基礎検討(第2報)−60゚斜角探傷の検討−
[Title]
Basic study on crack detectability using phased array ultrasonic technology - Application of a 60 degree angled beam technique -
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背 景
超音波探傷試験(Ultrasonic Testing:UT)は構造物内部の損傷を検知する手法として一般的に活用されている。近年ではフェーズドアレイUT(PAUT)を活用することでより効率的かつ信頼性の高い検査を可能としている。一方で,軽水炉の供用期間中検査(Inservice Inspection:ISI)では,事前に検出能力を確認することが要求されており,実証済みの従来法以外の手法を適用する場合には,改めて実証が必要との認識がある。そのため過去の研究で実証されていないPAUT を用いた亀裂検出法は,日本電気協会 電気技術規程JEAC4207 の附属書C 注1)で適用が可能とされているが,実際の適用は進んでいない。これに対して電気事業はPAUT 適用のための実証研究を計画しているが,具体的に何を実証する必要があるのかが明確になっていない。そこで当所は先行して,従来から行われている45 ゚斜角探傷とPAUTを用いた45 ゚斜角探傷の検出性が同等であることを明らかにした。一部のプラントでは60 ゚斜角探傷も補助的に用いられており,これもPAUT に置き換えることができれば,45 ゚斜角探傷と60 ゚斜角探傷を同時に実施可能なPAUTを用いることが可能となり,探傷作業を簡略化できることが期待できる。
目 的
応力腐食割れ(SCC)を付与したステンレス鋼配管溶接部試験体を用いてJEAC4207 本文に定める従来手法と,同附属書CによるPAUTを用いた手法の差異を60゚斜角探傷およびより広い屈折角範囲について確認する。
主な成果
1. 60 ゚斜角探傷の検出感度の比較
従来手法である横波60度斜角探傷をフェーズドアレイによる横波60度斜角探傷に置き換えた場合では,内面開口欠陥の検出において従来手法と比較して同程度か同等以上の感度で検出可能で,探傷画像でも同等の識別性があることが示された。
2. 探傷屈折角の有効範囲
より広い屈折角範囲で亀裂の検出感度を確認したところ,35 ゚斜角探傷の検出感度が高く,55 ゚を超える屈折角では深さ1mm 程度以下の小さい亀裂が識別できなくなった。一方でスリットを用いた校正を行うことで屈折角によるエコー高さの変動を抑えることができることが確認された。
今後の展開
実際に実機で亀裂検出作業を行う組織を主体として,実機で使用する探傷機材を使用し,多くの試験体を用いたデータの拡充を行う,研究計画を提案する。
[Abstract]
The ultrasonic testing (UT) is a major nondestructive technique for inservice inspection (ISI) of light water nuclear power plants in Japan, for which conventional UT techniques using A-scan display type UT instruments have mainly been used to date. In recent years, although ultrasonic testing using phased array technology has been applied to non-nuclear fields, it is not actively applied to detect cracks in ISI of nuclear power plants. Despite scope to use phased array technology according to codes and regulations, the technology is only applicable to special cases such as crack depth sizing or vessel internal inspections and the lack of demonstration data for field applications hinders practical use of the technology. In previous study, crack detectability was compared between the phased array UT technique and the conventional 45-degree angled beam technique. In this study, the same comparison is made for 60-degree angled beam technique for crack detectability.
Experimental results show that PAUT has equivalent or improved crack detectability compared to the conventional 60-degree angled beam technique under identical conditions; echo intensities for different refraction angles between 30 and 55 degrees exceed DAC 20% when PAUT is applied to a crack under 1 mm in depth and the echo intensity is calibrated by a DAC curve obtained from a side-drilled hole; the echo intensity calibrated by the DAC curve from a notch is less dependent on the refraction angle than that calibrated by the DAC curve from a side-drilled hole.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2020
発行年月 [Issued Year / Month]
2021/04
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

東海林 一

材料科学研究所 PDセンター

キーワード [Keywords]
和文 英文
供用期間中検査 Inservice Inspection
超音波探傷試験 Ultrasonic Testing
フェーズドアレイ法 Phased Array Ultrasonic Technology
応力腐食割れ Stress Corrosion Cracking
亀裂検出 Crack Detection
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