財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

研究報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の研究報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。 ダウンロードの際には、当サイトの利用規約を遵守の上ご利用ください。

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
R18002
タイトル
国内の変電所監視制御システムに対するIEC 61850の適用 −状変通知用通信方式 (GOOSE) の利用方法−
[Title]
An Application of IEC 61850 to Substation Automation Systems in Japan - Effective Use of GOOSE for IED Cooperative Procedures -
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背景
変電所監視制御システムに関する国際規格であるIEC 61850では,監視制御装置 (IED) が有する状態や測定値を他のIEDに通知するために,GOOSEと呼ばれる通信方式が用意されている。相互運用性を確保しながらGOOSEを活用できれば,変電所監視制御システム構築の選択肢が増加する。その実現のためには,IEC 61850で規定されていないGOOSEの具体的な利用方法(利用基準とGOOSEを利用した機能の設計方針)を定めることが重要である。

目的
相互運用性の確保に役立つGOOSEの利用基準と設計方針を作成する。また,具体的な監視制御機能の試作を通じて,GOOSEの利用基準と設計方針を用いた場合の相互運用性確保について評価する。

主な成果
1. 相互運用性の確保に役立つGOOSEの利用基準と設計方針
相互運用性を確保しつつGOOSEのメリットを引き出すために,イーサネットのマルチキャスト通信であることや送信処理だけが規定されているといったGOOSEの特徴を考慮し,以下に示す利用基準と設計方針を作成した。
利用基準:GOOSEを利用する際は,以下の条件を一つ以上満たすことを必須とする。
a.監視制御機能に必要なデータを,複数のIEDに対して同時に配信する必要がある。
b.上位装置からの要求によらず複数IEDが連携して機能を実現する必要がある。
c.通信経路の容量またはIED処理能力等の観点から,MMSを利用できない。
設計方針:GOOSEを利用する機能は,以下の方針に沿って設計を行う。
GOOSEによるメッセージ交換を時系列順に示すシーケンス図にて具体的に示す。
個別の主回路機器と論理ノードの対応関係を定めた上で,受信側の機能を実装する。

2. 並列バンクのタップ切換制御への適用を通じた相互運用性確保に関する評価
利用基準のa〜cをすべて満たし,複雑な処理を有する並列バンクのタップ切換制御を対象とした試験を通じて,GOOSEの利用基準と設計方針を用いた場合の相互運用性を評価した。タップ切換制御を担う論理ノード (ATCC) と関連するGOOSE通信について,設計方針,暴召ぅ掘璽吋鵐洪泙鮑鄒した。次に,試験用監視制御システムと模擬の変電所回路を想定し,設計方針△暴召辰銅信側の機能を設計した。IEDへの実装はメーカ2社が別々に実施した。試験の結果,シーケンス図等においてデータが変化するタイミング(復帰タイミング等)まで正確に示すことにより,メーカ間で実装が異なっていても相互運用性を確保できることを確認した。また,設計において復帰タイミング等を明示することの重要性が明らかとなった。
[Abstract]
GOOSE (Generic Object-Oriented Substation Event) is a means to notify status and measurement values between IEDs (Intelligent Electronic Device) specified in IEC 61850 that defines communication networks and systems for power utility automation. Interoperability is hard to be ensure in functions based on GOOSE even though GOOSE can contribute to make utility automation systems flexible, because IEC 61850 defines insufficient specifications in terms of GOOSE use. This study proposes criteria and manners to implement functions based on GOOSE with interoperability. As the proposed criteria, a function to be built can be im-plemented with GOOSE if it meets the following conditions; a) multicast communications are needed, b) the function shall be decentralized autonomous for reliability and c) communication capacity or IED power is insufficient to use MMS that is a major communication protocol of IEC 61850. As the proposed manners, a function to be built should be designed and implemented based on sequence diagrams describing all GOOSE messages as well as relations between logical nodes and primary devices. The proposed criteria and manners have been evaluated with a test system in which parallel tap-change control have been implemented and operated. The test results show the effectiveness of the proposed criteria and manners and indicates the importance of descriptions about the timing of data change to ensure interoperability in a GOOSE-based function.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2018
発行年月 [Issued Year / Month]
2019/05
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

大谷 哲夫

システム技術研究所 通信システム領域

渡部 恭正

東芝エネルギーシステムズ株式会社

和田 大輔

三菱電機株式会社

漁野 康紀

システム技術研究所 通信システム領域

上田 紀行

システム技術研究所 通信システム領域

亀田 秀之

システム技術研究所

会田 峻介

システム技術研究所 電力システム領域

坂 泰孝

システム技術研究所 通信システム領域

キーワード [Keywords]
和文 英文
変電所 Substation
監視制御 Monitoring and control
国際規格 International standard
タップ切換制御 Tap change control
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