財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
R19005
タイトル
電力系統のレジリエンス強化に資する緊急時の周波数制御に関する基礎検討(その1)−再エネ脱落特性を考慮した分散制御方式−
[Title]
A Basic Study on Emergency Frequency Control for Enhancement of Power System Resilience (Part 1) - Functional Enhancement of Decentralized Control Scheme considering Self-disconnection Characteristics of Renewable Energy Sources -
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背  景
 災害による大規模停電を契機として電力系統におけるレジリエンス強化の重要性が再認識され,大規模電源サイト脱落時の周波数安定性確保等に関する議論が行われている。また,脱炭素化の要請の高まりを背景に,今後,再生可能エネルギー電源(以下,再エネ)を主力電源化していくことが期待されている。このような将来系統の脱炭素化とレジリエンス強化を両立するためには,今後の太陽光発電を主とした再エネ導入拡大に対応可能な緊急時周波数制御(以下,緊急時制御)技術の開発が重要になると考えられる。
目  的
 再エネ導入拡大が進んだ将来系統での緊急時制御の課題と対策の方向性を明確化するとともに,対策の一つとして分散制御方式である負荷側周波数低下リレー(UFR)の制御性能向上方策を提案し,その効果をシミュレーションにより検証する。
主な成果
1. 将来系統での緊急時制御の課題と対策の方向性
 再エネ導入拡大が進んだ将来系統では,大規模電源サイト脱落時の周波数変化率の増加が懸念される。これに起因した再エネ脱落による電源(含,再エネ)脱落量の増加ならびに再エネ脱落量の不確実性に対処することが,緊急時制御の課題となる。この対策として,負荷制御量の増加と再エネ脱落特性を考慮した負荷制御の高度化が重要になる。また,この高度化では,従来制御との制御協調も重要である。
2. 電力系統のレジリエンス強化に資する負荷側UFRの制御性能向上方策
(1)再エネ脱落に的確に対処できる負荷制御方法
 周波数大幅変動時における個々の再エネの脱落は概ね連系点の周波数変化率とその継続時間に依存するため,負荷側の周波数変化率等を検出するUFRの活用・改良により,地理的に分散した再エネの脱落に効率的に対処可能と考えられる。そこで,再エネの脱落特性を考慮して周波数変化率とその継続時間に応じて負荷制御を行う機能をUFRに追加し,さらにリアルタイムで再エネ出力等に基づきその制御整定値を調整することで,再エネ脱落に対処するための負荷制御方法を開発した。
(2) Y法シミュレーションによる提案制御の検証
 電気学会WEST30機系統モデルを用いたY法シミュレーションにより,提案制御の効果を検証した。その結果,提案制御により,電源脱落時の周波数ボトムの改善,電源脱落量の低減,負荷制御量の低減が可能となり,提案制御を組み合せた緊急時制御によって電力系統のレジリエンス強化が期待できることを明らかにした。
[Abstract]
The enhancement of power system resilience has been recognized as important in the wake of large-scale power outages following disasters, and there has been discussion on ensuring frequency stability for loss of large-scale generation. Also, it is expected that renewable energy sources (RES) will be main power sources in the future under the increasing social demand for decarbonization. In order to realize both the enhancement of power system resilience and the large-scale integration of RES in the future, the authors consider that it will be important to establish the emergency frequency control technologies to cope with the large-scale integration of RES, mainly photovoltaics.
This report discusses the issues of emergency frequency control and the technologies to be developed in the future, and provides a method to enhance the function of load-side frequency relay considering the self-disconnection characteristics of RES as one of the mid- to long-term measures. The proposed method has been verified by simulating a loss of generation in 60 Hz interconnected power system using the IEEJ WEST 30-machine system model, and the emergency frequency control combined with the proposed method has been clarified to contribute to the enhancement of power system resilience. The proposed method would be feasible in the case communication control technology is used appropriately.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2019
発行年月 [Issued Year / Month]
2020/09
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

佐藤 勇人

システム技術研究所 電力システム領域

小関 英雄

システム技術研究所 電力システム領域

天野 博之

システム技術研究所 電力システム領域

キーワード [Keywords]
和文 英文
電力系統のレジリエンス Power System Resilience
緊急時周波数制御 Emergency Frequency Control
周波数低下リレー Under Frequency Relay
発電機脱落 Loss of Generation
再エネ脱落 Serf-disconnection of RES
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