財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
Y07041
タイトル
エネルギーモデルによるSiCインバータ開発効果の分析
[Title]
A Benefit Analysis of Development of SiC Inverters by an Energy Model
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
SiC デバイスは、低損失のパワーデバイスとして、期待を集めている。例えば、SiC デバイスを用いたインバータは、従来型インバータに比べて、5ポイント程度の効率向上が見込まれている。インバータは今やあらゆる電気機器に組み込まれており、今後もさらなる普及が見込まれることから、SiC デバイスの開発・普及は、省エネルギー(省電力)とCO2 削減の観点からも重要となる。
本報告では,SiC インバータの効率向上や機器単価の削減による効果を、わが国全体のエネルギーシステムコストの削減額として評価し,SiC インバータの開発による社会的便益、CO2削減効果を明らかにする。
本研究において得られた主要な成果は次のとおり。
(1) SiC インバータの評価のために、日本を対象としたエネルギーモデル(日本エネルギーモデル) の開発を行った。日本エネルギーモデルは、当所で開発された最適化型電源構成モデルOPTIGENを基に、SiC インバータのコストと変換効率、および、給湯部門の電力と都市ガス・LPGの競合を追加したものである。給湯部門の競合に関しては、需要家の機器選択における投資回収年数の選好を考慮する手法によりモデル化を行い、将来のCO2 冷媒HP給湯器の単価が低下するとき、給湯需要に占めるCO2 冷媒HP給湯器の普及率が増加することを確認した。
(2) 開発したモデルを用いてシミュレーション分析を行い、以下の結果を得た。炭素排出コストゼロのときに、わが国平均のインバータ効率94%を99%へ向上すると、12.7 兆円のエネルギーシステムコスト削減(20 年間分の現在価値換算の合計) 効果になる。インバータ単価(5 万円/kW)の0.25 倍への削減は10.6 兆円のコスト削減効果を持つ。最大にインバータの開発が進んだ場合には、23.2兆円のコスト削減効果を持つ。インバータの効率1 ポイントの改善は、単価の約18ポイントの改善に相当する。高炭素排出コスト(40,000 円/t-C) を仮定したときには、省エネルギーを通じたCO2 排出削減の経済的価値が増加するため、インバータの効率1 ポイントの改善は単価の約23 ポイントの改善に相当する。インバータ効率を94%から99%への向上は、炭素コストに依存するが、CO2 排出量を年間2.2 から5.1Mton-C 削減する効果を持つ。
[Abstract]
A SiC semiconductor device is an attractive power electronics device in high energy intensity and low energy loss. The SiC inverter is important for saving of electricity and CO2 emission. The purpose of this study is to evaluate effects of introduction of SiC inverter. The effects are to reduce energy systems cost and CO2 emission and to improve competitive strength of electric equipments including SiC inverter units.
The results obtained in this study are as follows.
(1) In order to achieve the purpose, the authors developed Japan Energy Model that evaluates SiC inverter and electric equipments including SiC inverter units. The model includes the competition in the water heater section. It calculates the share of CO2-refrigerant heat pump water heater including SiC inverter units to water heater section by 2025.
(2) In the case of no carbon discharge cost, when the efficiency of the inverter units is improved from 94% to 99%, it will decrease the energy system cost in Japan by 12.7 trillion JPY (the discounted total cost during 20 years). When the unit cost of the inverter decreases to one-fourth, it will decrease the system cost by 10.6 trillion JPY. The improvement of the efficiency of the inverter unit by one percent is equivalent to the decrease of the inverter cost by 18 %. In the case of high carbon discharge cost (at 40,000 JPY/t-C), the efficiency improvement of the inverter will decrease more system costs than that in the no carbon cost case. In the high carbon cost case, the improvement of the efficiency by one percent is equivalent to the decrease of the cost by 23 %.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2007
発行年月 [Issued Year / Month]
2008/07
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

山本 博巳

社会経済研究所 エネルギー技術政策領域

高崎 昌洋

システム技術研究所 需要家システム領域

キーワード [Keywords]
和文 英文
SiCデバイス SiC Device
SiCインバータ SiC Inverter
便益分析 Benefit Analysis
給湯機器 Water Heater Appliance
エネルギーモデル Energy Model
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