財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
Y08053
タイトル
蛍光灯高効率化を促進した技術的背景−高付加価値化との相乗効果とスピルオーバー技術の享受−
[Title]
What led to the rapid diffusion of energy efficient fluorescent lamp systems?
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
照明学会などの論文、蛍光ランプ・器具メーカーの技術報告書を中心に、これまでの蛍光灯の開発動向を調査し、蛍光灯の高効率化をもたらした要因を同定した。
(1)蛍光灯の歴史は高効率化の歴史といえるほど、1938年の実用化以前から高効率化は重視されてきた。しかし、高効率化の方策として1940年代に高周波点灯、1960年代に希土類蛍光体が見出されたのに対し、これらが普及し始めたのは1990年代であり、普及までには相当の期間を要している。(2)他方、蛍光灯は、小形化、高出力化、演色性向上なども高効率化と同等に重視されてきた。現在普及するに至った高効率化技術である電子安定器と希土類蛍光体は、これらの高効率化以外の目的にも合致し、高効率化を後押しする要因となった。(3)電子安定器の広範な普及をもたらしたトランジスタであるパワーMOSFETは、主に情報通信機器や携帯機器の電源用途向けに技術開発が進められてきた。そして、その基本技術と高性能・低コスト化技術は、まさに情報通信機器における情報処理の根幹技術であるMOS IC技術を転用、ないし応用したものである。他のトランジスタを利用した電子安定器は1970年代後半から販売されていたが、広範な普及をもたらすには、パワーMOSFETの技術開発の進展を待つ必要があった。(4)希土類蛍光体は、カラーテレビジョン用ブラウン管の輝度向上のために登場した。希土類はそのときまで工業利用されるものとは考えられておらず、カラーテレビジョン向けに希土類工業が立ち上がった。仮にカラーテレビ用途がなくとも、いずれ蛍光灯に利用された可能性もあるが、カラーテレビ用途がその実現可能性を高めたといえる。(5)すなわち蛍光灯については、…名錣侶从儚萋阿任盥盡率化(省エネ)に向けた研究開発活動は行われ、多くのアイデアはそこで生まれた。△靴し、これらのアイデアを普及させるためには、他方面の技術進歩を待たねばならなかった。省エネルギー技術の開発普及にとって、一般基盤技術からのスピルオーバー効果が重要であることを示す事例の一つと言える。
[Abstract]
In Japan, energy efficient fluorescent lamp systems which use "rare-earth phosphors" and "high-frequency electronic ballasts" have shown a very rapid diffusion which was more than expected in energy conservation action "Top Runner Approach". This report investigates the technological backgrounds of the rapid diffusions of those energy efficient technologies. Such insights are valuable for understanding the dynamics of technology development and for making the basis to evaluate policy measures such as Top Runner Approach. This report identified following facts:
i) Fluorescent lamp and luminaires have been under steady technological development for getting more efficient lighting and the ideas to achieve high effficiency had been found in such activities; However, it took long time until they become widely used;
ii) Affordable high-frequency electronic ballasts are realized by the new technology "power MOSFET" which is based on IC technologies and their technological developments are driven by large markets of Information and communication Technologies and mobile devices; Rare-earth phosphors became available after rare-earth industries developed for the purpose of supplying rare-earth materials for color television.
The author concludes this case exhibits an actual example of "spill-over" effects in which broad spectrum of technological developments for other than specific product development contributed to diffuse innovative energy efficient technologies.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2008
発行年月 [Issued Year / Month]
2009/07
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

今中 健雄

社会経済研究所 エネルギー技術政策領域

キーワード [Keywords]
和文 英文
蛍光灯 Fluorescent lamps and luminaires
地球温暖化防止 Climate change mitigation
省エネルギー Energy efficiency
技術開発普及 Technology development and diffusion
スピルオーバー効果 Spill-over effects
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