財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
Y18003
タイトル
土地利用を考慮した太陽光発電および陸上風力の導入ポテンシャル評価
[Title]
Evaluating technical potential of ground-mounted solar and on-shore wind energy in Japan
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
■ 背景
近年,条例などによって,屋根や壁面を除く地上設置の太陽光発電(以下,地上PV)や陸上風力に対し,自然環境に悪影響を与える地域への設置を規制する動きがある。しかし,これら電源の導入ポテンシャル注)に関する研究では,地上PVは耕作放棄地の一部のみに設置される一方,陸上風力は自治体により規制強化が進む民有林に設置されること等を想定していた。そのため,各電源を導入する上で,自然環境に悪影響を与えないという制約を踏まえた導入ポテンシャルの把握が重要である。

■ 目的
土地利用に関わる法規制を基に,設置可能性が高い地域(以下,設置可能地域)を特定した上で,地理情報システム(GIS)によってその面積を推計し,日本全国における地上PVと陸上風力の導入ポテンシャルを明らかにする。

■主な成果
1. 全国土(372,403km2)を18の土地区分に分類し,法規制を受けにくい土地区分として雑草地,裸地,篠地,再生困難な荒廃農地を抽出した(4,650km2)(表)。これらから,自然公園,自然環境保全地域,鳥獣保護区を除いた地域を設置可能地域とした(3,428km2)(図1)。この面積は,国土面積の約0.9%に相当する。

2. 地理情報システムを用いた導入ポテンシャルの定量的評価
(1) 陸上風力の立地に適さない年間平均風速5.0 m/s未満の地域(951 km2)に地上PVを設置した場合,導入ポテンシャルは64 GWである。
(2) 上記以外の地域(2,477 km2)に地上PVを設置すると,導入ポテンシャルは166 GW,陸上風力を設置すると25GWとなる(図2)。ただし,実際にはいずれかの電源が設置される可能性が高い。
(3) 一般送配電事業者のエリア別の導入ポテンシャルをみると,地域的に偏在しており,一部エリアでは2017年度の最大電力需要を超過している(図3)。

■今後の展開
これら電源の発電時間帯の違いなどを考慮し,各エリアの電力需要に適した電源構成の検討を行うことや,自然環境に悪影響を与えにくい地域から,地上PVと陸上風力の導入を図る手段について十分吟味することが必要である。
[Abstract]
The Japanese government has set a target of 80% emission reduction by 2050. To realize this target, ground-mounted photovoltaics (PV) and on-shore wind energy is expected. However, some of these plants, for instance in the forest, had a negative impact on local nature or wildlife. As well as, development of these additional energies could put pressure on available land resources. Hence, it is required to install these energies on lands with few or no competing uses. The main objectives of this study are to identify the land with few or no competing in Japan and assess their technical potential in these lands. This study finds that the surface area of these lands is 3,428 km2 which is about only 1% of its total lands. In 72% of this area, PV system and on-shore wind may have to compete for development on these lands. In the case that PV systems are installed in these lands, 230 GW of PV system could be installed. On the other hand, in the case that on-shore will be installed in these lands, 25 GW of on-shore wind and 64 GW of PV system in remained lands can be installed. However, these potentials are concentrated in the area with low electric demand such as Hokkaido, Tohoku, where these potentials are excess over maximum peak electric demand. Thus, it is most indispensable to consider its uneven distribution against total potentials to develop future energy mix scenario or energy policies.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2018
発行年月 [Issued Year / Month]
2019/03
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

尾羽 秀晃

社会経済研究所 エネルギーシステム分析領域

永井 雄宇

社会経済研究所 エネルギーシステム分析領域

朝野 賢司

社会経済研究所 エネルギーシステム分析領域

キーワード [Keywords]
和文 英文
太陽光発電 Photovoltaic
風力発電 Wind energy
導入ポテンシャル Technical potential
エネルギー基本計画 Basic energy plan
再生可能エネルギー Renewable energy
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