CR-114 :となりの弁?!

作業状況

出力運転中、純水補給水系※1に、トリチウム※2を含む復水補給水系※3の水が流入し、その一部が廃棄処理施設を経由せずに管理されない状態で管理区域外へ放出した。
原因は、本来閉めるべき弁を閉めず、となりの弁を閉めたため、本来閉めるべき弁が開放状態となっていたことによるものであった。
※1 純水補給水系→発電所の運転に必要な純水を供給する系統(非放射性)
※2 トリチウム→水素の仲間で地球上のどこにてもある放射性物質。原子炉の中でも発生しており、復水補給水系の水にも含まれている。
※3 復水補給水系→原子炉で発生した蒸気を水に戻し、発電所内で再利用している系統(放射性)

問題点

  • 作業マニュアルに、当該弁の操作に関する記載がなかった。
  • 当該弁の操作に関してタグ管理が行われていなかった。
  • 作業員が使用したチェックシートに当該弁の名称および番号が明記されていなかった。
  • 純水補給水系と復水補給水系の境界になっている弁(当該弁)を作業員が操作してしまった。

対策

  • 作業マニュアルに、操作する弁の操作内容とタグによる管理を明記する。
  • 作業員が使用するチェックシートについても、操作する弁の名称および番号を明記する。
  • 純水補給水系へ流入する経路となった復水補給水系の配管を分離する。

次の Caution Report を見る


インデックスへ戻る