FERMATの特徴
FERMATは一般的なWindows PC上で動作し、入力作成と解析実行の一連の操作をGUI上で完結できます。
破損の確率を正確に計算するためには、対象とする機器の詳細な情報を入力する必要があり、その入力ファイル作成はユーザーにとって負担となる作業です。FERMATは使いやすいGUIにより、その負担を軽減します。

FERMATの出力ファイルはEXCELファイル(.xlsx)として出力されます。出力ファイルには、入力情報と解析結果の両方が整理され、どのような入力に基づいてどのような解析が行われ、どのような解析結果が得られたかがグラフィカルに確認できます。また、EXCELファイル上に数値データが表示されるため、ユーザーが別途作成したEXCELファイルに解析結果の一部を貼り付けて分析することも可能です。

FERMATの解析結果表示画面の一例
FERMATの解析対象
事故等で非常用炉心冷却系統が作動した場合、原子炉圧力容器(RPV: Reactor Pressure Vessel)内が冷却され、 RPV内外間の温度差により高い熱応力が発生し、内圧による膜応力も重畳して高い引張応力が原子炉圧力容器内の内面に発生します。このような事象は、加圧熱衝撃事象(PTS: Pressurized Thermal Shock)と呼ばれます。
日本国内の規格(JEAC 4206-2016 ※1)では、加圧水型軽水炉(PWR: Pressurized Water Reactor)のRPVの内面近傍に想定亀裂を設定し、PTS事象下においても1次冷却材の保持機能が十分維持されていることを確認することを求めています。一方、PTS事象等におけるRPVの破損頻度を確率論的破壊力学(PFM: Probabilistic fracture mechanics)により評価する手法が日本国内のガイドライン(JEAG4640-2018 ※2)に示されており、FERMATはこれに従ってRPVの破損頻度を評価します。

PTS事象の模式図
FERMATは、PTS以外を対象とした解析に対応するための機能拡張を進めています。今後、沸騰水型原子炉(BWR: Boiling Water Reactor)を対象とした解析等にも対応予定です。

PWRの原子炉圧力容器

BWRの原子炉圧力容器