ヒューマンファクター文献情報データベースの開発



背景


原子力発電所におけるヒューマンファクター問題は、「マン・マシン・インタフェース」、「機械(自動化)と人間の役割分担」、「手順書」、「教育訓練」、「コミュニケーション」、「リーダーシップ」、「安全文化」など、多岐の領域に及んでいる。
一方、これらの課題にかかわる学問分野は「心理学」、「人間工学」、「労働科学」、「産業心理学」、「認知科学」、「社会科学」など学際的であるため、各分野の研究成果や知見を現場作業に役立てるには多大な労力が必要となっている。


目的


ヒューマンファクター、人間工学、労働安全、安全工学、心理学、認知科学を中心とした内外のヒューマンファクターに関わる各種文献資料の中から現場の実務者にとって有益と思われるものを中心に、文献の内容を簡潔に要約した抄録を整備する。


主な成果


1. 文献の収集
昭和63年12月から平成17年6月までに国内外のヒューマンファクター問題に関連した文献・資料等を3,725件収集した。図1に収集した文献の分類別グラフを示す。

2. 文献抄録の作成
収集した文献については、著者が伝えたい内容が重視される著者抄録ではなく、著者の意図ばかりではなく、読者にとって関心のある事柄(ヒューマンエラー防止の視点)を考慮するため第三者抄録を作成し、利用者の便宜を図った。

3. ヒューマンファクター文献情報データベース
収集した文献はデータベース(ヒューマンファクター文献情報)に登録し、インターネット経由での検索や抄録表示を可能にした。




(図1)