主な試験設備>実物大コンクリートキャスク試験設備
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 原子力発電所の使用済燃料は、現在1年間に約900tU発生しているが発電量の増加に伴い2010年頃には1年間に約1,400tUする発生の見通しです。今後の発生の見通しと再処理工場の処理能力を考慮すると、従来の発電所内での貯蔵に加え、再処理するまでの間、敷地外に中間的に貯蔵することが必要になって きます。これまでの主な貯蔵方法としては、金属キャスク方式と水プール方式があります。どちらも我が国の原子力発電所で実績があり、安全性が確認されています。電力中央研究所ではコスト低減という観点から、コンクリートを利用した貯蔵容器の実用化研究を行っています。
所長
 ここでは、経済産業省からの受託研究として、実物大のコンクリートキャスクの性能を確認するため、主に2種類の確証試験を行います。
1.除熱性能試験 
 コンクリートキャスクには使用済燃料を密封して入れる金属製のキャニスタが入っています。このキャニスタはキャスクの外から空気を取り入れ、自然対流で冷却します。自然対流現象を確認するため、熱負荷に対する除熱性能や事故時、例えば吸気口がふさがってしまった場合などの安全性についての試験を進めています 。
2.キャニスタの落下試験
 キャニスタは、貯蔵施設で輸送容器から取り出され、コンクリートキャスクに入れられます。このハンドリングの際に、万が一のキャニスタ落下事故を想定して、構造物が安全であるか確証する試験を行う予定です。
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