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 1970年代以降、欧米では森林の衰退現象が現れはじめ、その原因は化石燃料の消費に伴って発生する硫黄酸化物や窒素酸化物ならびにそれらを取り込んで酸性化した雨や霧による影響であると指摘されています。近年、東アジア地域での経済活動は大幅に伸長し、当地域からの酸性ガスの排出量が漸増していることから、わが国の森林などへの影響が懸念されています。

 ブナ、サクラ、コナラなど広葉樹やスギ、ヒノキなどの針葉樹に対し、長期間にわたり人工的な酸性雨を降らせたり、主要な大気汚染物質であるオゾンと二酸化硫黄(SO2)およびオゾンと二酸化窒素(NO2)が樹木の生長に与える複合影響について調べてきました。

 これまでの試験から、1.わが国で観測される程度の酸性雨・霧の酸性度(pH)では、直接的な影響は考えにくいこと、2.現状濃度レベルでもオゾンは樹木の成長に影響を与えている可能性が高いが、高濃度のSO2が複合した場合には影響が拡大することなどが明らかとなりました。

 二酸化窒炭素(CO2)とオゾンの複合ガスがわが国に成育する樹木に与える影響を調べています。
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