原子力技術研究所 放射線安全研究センター

HOME > 研究設備(生物影響)

研究設備のご紹介(生物影響)

放射線安全研究センターでは、さまざまな研究設備や装置を用いて、低線量放射線の生物影響研究を自ら実施しています。

■低線量率放射線長期照射設備
クリーンルーム内にガンマ線源(セシウム137)を設置。低線量率のガンマ線を照射しながら長期間にわたってマウスの飼育や培養細胞の培養を行うことができる。
■X線照射装置
低線量率照射に対して、同じ線量を短時間のうちに高い線量で照射した場合の影響を解析し、「線量率効果」を明らかにします。自己遮蔽型としては最大の350KVのX線発生装置で、1mGy/min−数十 Gy/minの線量率でX線を照射することができます。
■動物飼育設備
実験動物(マウス)の飼育に最適な温度、湿度に制御し、動物どうしの感染などがおこらないように、常時清浄な空気が供給される装置5台(/2室)を設置。1台で、100〜120匹のマウスを飼育することができる。
■動物繁殖設備
フィルターを通して個別に吸排気を行う個別換気飼育装置により、複数系統のマウスを飼育。最大336ケージで飼育することができる。
■レーザー共焦点顕微鏡
細胞の光断層像を撮り、コンピュータ処理することで、蛍光ラベルした分子の細胞内分布やその移動を三次元イメージとして分析することができる。
■細胞培養設備
バイオクリーンベンチ、CO2インキュベータなど細胞を培養するために設置。同一室内に150KV X線照射装置が設置されている。ヒト、マウス、ハムスターなど由来の細胞を使って、細胞レベルでの放射線応答を調べる。X線照射装置で照射された細胞をすぐに解析することができる。
■セルソーター
培養液に懸濁させた細胞を高速のジェット水流に乗せて流し、これにレーザー光を照射することで個々の細胞の大きさや蛍光強度などのデータを取得した後、細胞を微細な液滴の中に一つずつ閉じ込めて、目的の蛍光を発する細胞を含む液滴のみを分取する装置。
■次世代マイクロビームX線照射システム
細胞よりも小さなX線マイクロビームを、個々の細胞に標的照射することが可能であるとともに、照射後の細胞を追跡して観察できる装置。透過力の異なる2種類のX線マイクロビームが使用でき、3次元培養組織(オルガノイド)などにも照射可能である。
■次世代シーケンサー
断片化した膨大な量の遺伝子(DNA)を並列で解析することにより、超高速で複数の生物個体の遺伝子配列を同時に決定することができる装置。ヒト1人分の全遺伝子配列もわずか2-3日間で解析可能である。

このページのTOPへ

Copyright (C) Central Research Institute of Electric Power Industry